北海道コンサドーレ札幌選手の僕達もEZOCLUB 番外編

野々村 芳和

北海道コンサドーレ
札幌
代表取締役社長
野々村 芳和
Yoshikazu Nonomura

Profile
1972年5月8日生まれ、静岡県出身。慶應義塾大学を卒業後、プロサッカー選手となる。2000年にコンサドーレ札幌に移籍し、翌年に現役を引退。2013年3月にコンサドーレ札幌の運営会社「北海道フットボールクラブ」の代表取締役社長に就任。昨年より公益社団法人日本プロサッカーリーグの理事も務める。
「エゾクラブマガジン」に掲載中のコンサドーレ札幌の選手に迫る「僕たちもEZO CLUB」。
そこに登場してくれた選手のお話は実はまだまだいっぱいあるんです!
今回は、特別編として選手ではなく、代表取締役社長の野々村芳和氏が登場!
運営会社の名前もチーム名も変わった新シーズンに向けてのこぼればなしをお届けします!

Q1.昨年は小野伸二選手や稲本潤一選手といった日本を代表する選手が入団し、チームが大きく変わったように感じます。野々村社長自身はどんなシーズンだったと感じていますか?

A1.

チームとして持っている力を全て発揮できるチームなんてほとんどないんだけど、うちもそういうシーズンだったかなと思いますね。それに勝つことだけを考えるなら前半戦のような戦い方もなくはなかったと思うけど、勝つだけでなくどうすれば上のレベルで戦うことができるか、楽しさをつくれるかというのを改めて感じたかな。うまくいかないことも多かったけど、それを経ながら今のコンサドーレにとって何が良くて、どうしていくべきかという方向性がだいぶ分かってきたと思うので、そういう意味では次につながる価値のあるシーズンだったと感じています。

Q2.昨シーズンで砂川誠選手が現役引退し、前田俊介選手や古田寛幸選手、ナザリト選手らも退団しました。今季はどのようなチームになりそうですか?

A2.

選手の入れ替えはあったけど、去年の中心選手はみんな残っていますし、ベースとしてはほぼ同じだと思っています。今シーズンは、そこにジュリーニョ選手、マセード選手、へイス選手という3人のブラジル選手が新たに加入してきて、彼らがどれだけチームにプラスアルファの要素を付け加えてくれるか期待しています。僕としては中心選手が70%試合に出場できて、残りの30%分を若い選手が成長してくれて、1シーズン上手に過ごすことができれば、資金力のある強いチームを倒すことも十分可能だと信じています。

Q3.ということは今シーズンこそはJ1昇格でしょうか?

A3.

これはいつも言っていることなんだけど、J1にはクラブがもっと大きくならないと絶対に昇格できないと思っています。サッカーはそんなに甘くなくて、簡単には勝てないんですよ。そもそもライバルとなるクラブとコンサドーレでは選手強化費が10億円近く違うんですね。3億円出せばブラジル代表選手をチームに呼べますから、そういう有名選手3人分の差があると言ったら分かりやすいかな。チームとしては今年の戦力でうまくやればその差を埋められると思うけど、クラブを経営する立場としてはまだまだJ1で戦っていける体制にはなっていないと思っています。そうは言っても3年前までは3億円だったのが、今年は6億円かけられるくらいになっていて、少しずつだけどコンサドーレは強くなってきているんです。でも、毎年1億円ずつ増えたとしてもあと10年はかかりますし、そんなに待てないですよね? だからクラブはもちろん、地域の人も一緒になって、少しでも早く強くしていけたらと思って居るんです。今年から運営会社の名前を変えたのは、そのための変化でもあるんです。試合を見るだけではなく、みんなでチームを、そして北海道のスポーツを強くして、盛り上げていけたらと願っています。